【超初心者向け】特許調査の重要性と種類について

技術者必須スキル

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研究者にとって「特許調査」は必須のスキルです。しかし、『研究は好きだけど、特許に苦手意識を持っている』研究者が非常に多いのが現状です。

「なぜ特許調査をしないといけないの?」
「特許調査はどんな場面で必要なの?」

そう言った疑問をお持ちの方へ、「誰でもわかりやすく」理解頂けるように解説致します。

この記事で分かる事

  • 特許調査を行う重要性
  • 研究の段階ごとに調査の種類は異なる
  • 特許調査の方法(無料で使えるJ-Platpat)
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RYOTA

34歳化学メーカー研究職。製造・営業・研究開発を経験。『研究開発に戻りたい』という思いから転職活動を開始。中堅化学メーカーから業界最大手へと転職し、300万以上の年収アップに成功。

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特許調査を行う重要性

特許調査をすることで「競合他社の先行技術・事業の内容を把握」が可能になります。私たち研究者は、これを把握することで以下の情報を得ることができます。

  • 研究の方向性を決める
  • 研究のヒントを得る
  • 競合他社の情報を得る
  • 他社の特許侵害を回避する

先行の技術を知ることは、研究へのヒントを与えます。そして、競合他社の情報を得ることで、他社の特許を侵害しないための研究の方向性を決めることができるわけです。

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研究の段階ごとに調査の種類は異なる

特許調査にはいくつか種類があり、研究の段階で調査の種類は異なります。段階ごとに必要な調査を理解することで、より「特許調査の重要性」を分かっていただけると思います。以下の図にその例を示しました。

ここで挙げたものは、あくまでも代表的なものであり、実際の特許調査では明確な分類が難しいものもあります。企業によっても、言い方やニュアンスが多少違うこともあります。

そのため、ここでは各研究段階で「こういう調査をすれば研究に役立つんだ」程度に理解していただければ大丈夫です。

技術動向調査(企業戦略・開発方針~研究開発)

広い技術情報の収集を目的として使用されることが多いです。一言で技術動向調査と言っても、目的によって幅は広いです。

  • 新しい開発を始めるにあたり、近年のトレンドや情報を知りたい
  • 新たな分野に進出するにあたり、その分野で有力な競合他社を知りたい
  • 研究のアイディアを得る

上に3つの例を挙げました。目的は異なりますが、どちらも技術動向調査となります。上述した通り、技術動向調査のように、目的別に明確な分類が難しいものもあります。

出願前調査(研究開発~量産化・設計)

特許出願をする前に、その技術・アイディアについて類似した内容がないかを確認します。その目的は以下にあります。

  • 特許審査で拒絶されないようにする
  • より広く有効な権利を取得する
  • 強い特許網を構築する

先行例との違いを明確にし、自身の出願する特許の特徴を際立たせることで、この調査がより有効な権利の取得につながる可能性もあります。

侵害防止調査(研究開発~量産化・設計)

販売する製品が、他社の特許権を侵害する可能性がないかを調べます。そのため、他社の審査経過情報や、特許権が生存中であるかについても、しっかりと確認する必要があります。

もしも他社特許を侵害した場合、製造中止・損害賠償・ライセンス料の支払い等、自社に大きな損害を与えてしまう可能性があります。侵害防止調査の場合は「漏れがなく精度の高い調査」が求められます。

万が一、障害となる特許権があることがわかった場合は、特許権を侵害しない方向にシフトする必要があります。

無効資料調査(その都度)

ある特定の特許出願を対象に「その特許を無効化するための資料」を調査します。無効資料調査についてもその幅は広いです。

  • SDI調査で自社製品に関連しそうな登録特許を見つけたので無効化したい
  • 他社から特許権侵害の警告を受けたため、相手の特許を無効化したい

タイミングや目的は様々ですが、比較的「緊急性が高い調査」のパターンが多いのが無効資料調査です。

SDI(定期監視)

Selected(選択された)、Disseminination(配信)、Information(情報)の略です。ある特定の条件でヒットする広報を定期的にチェックします。

SDI調査は「他社の技術開発状況の監視」と「権利化状況の監視」の2つに分けられます。

いずれも、定期的な監視により他社情報をチェックする必要があります。

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特許調査の方法(無料で使えるJ-Platpat)

特許調査の重要性・種類がわかったところで、実際の特許調査はどこで行えば良いのでしょうか。

特許調査には「J-Platpat(特許情報プラットホーム)」というサイトを使用します。J-Platpatは登録不要で誰でも無料に特許調査を行うことが可能です。

日本国特許庁が提供しているサイトです。実際の特許実務者が最もよく使用するサイトであり、使いこなすことができれば、研究を有利に進めることができます。

以下の記事に、初心者向けの「特許調査方法」をまとめていますので、是非参考にしてください。

まとめ

特許に苦手意識を持った研究者は多いですが、特許調査を強みにできれば大きな武器になります。本記事の内容をおさらいしましょう。

■特許調査の重要性

特許調査をすることで「競合他社の先行技術・事業の内容を把握」できます。その情報から以下を得ることができるようになります。

  • 研究の方向性を決める
  • 研究のヒントを得る
  • 競合他社の情報を得る
  • 他社の特許侵害を回避する

■特許の種類

特許調査には以下の表に示した種類のものがあります。各研究段階で使い分けることで、開発をスムーズに進めることができます。

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