【超初心者向け】マーケティングとは?本質について徹底解説

この記事を書いた人

総合化学メーカーで研究開発・新規事業開発を担当。

化学や事業開発に関する情報を「分かりやすく、深く理解できる」ことを目指して発信中。

昨年は葛藤の中転職活動を行い、最初は苦労するも自らの視座が高まったことから転職活動についても積極的に情報発信しています!

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マーケティング

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マーケティングは新製品や新事業を検討する際に実施されます。そして時代の変化が早まるとともに、その重要性は更に増しています。

例えば自動車産業ではガソリン車からEVへの転換が急速に進んでおり、従来のビジネスでは成り立たなくなる可能性が出てきました。そのため多くの会社が新しい領域の参入や生き残りの戦略(マーケティング)を検討しています。

今回は普段の仕事において上司からマーケティングを依頼された、新しくマーケティングの部署に配属が決まった。でもマーケティングって何? 何をすればいいの? 具体的な手順はあるの?そのような疑問にわかりやすくお答えします。

マーケティングとは?

マーケティングの本質は「誰に」「何を」「どう提供するか」を考える一連のプロセス

BizChem編集部

この記事では以下のことが分かります。

・マーケティングの概要

・マーケティングの具体的な流れ

・最近のマーケティング

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マーケティングとは「誰に」「何を」「どう提供するか」を考えるプロセス

マーケティングの本質は「誰に」、「何を」、「どう提供するか」を考える一連のプロセスです。

そしてマーケティングは見の周りに溢れた馴染みがあるものです。例えば子供が母の日のプレゼントを選んでいる時のことを考えてみましょう。

身近なマーケティングの例:母の日のプレゼント選び

誰に:お母さんに

何を:お母さんの好み、好きな食べ物は何かな?

どうやって:サプライズしたら喜ぶかな?本文

などいろいろ考えています。ここでももちろん「誰に」「何を」「どう提供するか」を考え、その結果顧客(母親)の満足を満たすようにしています。つまりこれも十分マーケティングです。

このようにマーケティングの本質は非常にシンプルです。しかしマーケティングはときに抽象的で定義や解釈が人により異なることが多々あります。

その理由としては、近年のビジネスの世界は多様化しており「誰に」を決めるだけでも種々の市場分析を行う必要があります。

そのため、マーケティング=市場調査などという誤解も生まれています。しかし市場調査はあくまでマーケティングの1つの行動であって、本質を理解しておくことが重要になります。

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マーケティングの流れを理解しよう

マーケティングは4つのステップを通じて企画案、事業案を検討し、それが有望であるかを判断します。

この流れの把握は非常に重要です。4P分析や4C分析は後半のステップにも関わらず、いきなり実施するなどのケースも非常によくあるパターンです。

マーケティングの4つのステップ

STEP1:解決する課題、トレンドの把握し方向性(ビジョン)を設定する。

STEP2:「誰に」「何を」提供するのかを考える。市場調査、ニーズ調査、競合調査

STEP3:提供するものの位置づけを考える。競合との差別化方法、STPの作成

STEP4:考えた製品(サービス)をどう提供するか考える。4P、4C分析

STEP1:解決する課題、トレンドの把握

ステップ1では社会全体流れやトレンドからを把握し、どの方向でビジネスするか、どのような社会課題の解決を目指すのかを決めましょう。

例えば最近は環境意識の高まりから以下のような取り組みが積極的に進められています。

  • EV普及の促進
  • 水素社会の実現
  • プラスチックのバイオマス化

このようなトレンドを把握していれば、EV関係・水素エネルギー関係のビジネスはこれから伸びてきてチャンスが広がることが推定できます。一方ガソリン車に関係する市場は衰退していくことが想定できます。

そのため、社会はどういう方向に動こうとしているのか?これからどういう技術が必要になってくるのか?という全般知識を持っていることは必須です。

これらの情報は新聞や経済誌を普段から読むことで手に入れましょう。

STEP2:「誰に」、「何を」提供するのかを考える

ステップ2ではどのような製品を開発し、それを誰に(どの市場に)提供するかを考えます。非常に時間がかかり、何度も試行錯誤が必要なステップです。

具体的には以下のことを実施します。

STEP2での実施事項

・市場調査

市場規模、市場の成長性を検討

・ニーズ調査

顕在ニーズ、潜在ニーズ、インサイトを検討

・自社と競合の分析

競合に対する強みや弱みを検討

保有技術、戦略、立ち位置、強み、弱みを分析し、顧客の課題を他社よりもうまく解決できるか検討します。

このようにステップ2では調査内容が多く、膨大な時間がかかります。また魅力的な市場だと思っても、他社が既に独占している可能性があります。このように自社にとって魅力な参入領域を探すのはとても大変な作業になります。

それでも自分自信が心から「この市場が魅力的で参入して勝てる」というものを根気よく検討し続ける必要があります。

STEP2:STPの策定(製品、サービスの位置づけ、差別化)

ステップ3ではSTPを策定します。具体的にはステップ2で考えた製品やサービスの差別化や自社の立ち位置を決めるものになります。

STPとは以下のものです。

例えば今後電気自動車が普及し自社技術でも開発の余地があることが分かり、魅力的な市場であると判断したとします。

しかし、既に電気自動車は市場にあります。同じものを開発して勝てるでしょうか?既に参入している企業はブランド価値があり、同じものを開発しただけでは負けてしまいます。

そのため対象顧客を分割し(セグメンテーション)、その中から対象とする顧客を選択します。(ターゲティング)そして競合に勝つために差別化を実施します。(ポジショニング)そのため差別化が必要になります。

その結果以下のような電気自動車が候補として挙げられます。

・20代向けに格安の電気自動車を製造する。

・普段忙しくて充電する暇があまりないビジネスマン向けに走行距離が1000kmを超える電気自動車

STEP4:考えた製品(サービス)をどう提供するか

これまで製品、市場、競合との差別化を考えてきました。STEP4ではその製品やサービスを顧客にどう提供していくかを考えます。

つまりその製品、商品の「価値を最大化する戦略を立てる」一種のブランディンの段階です。

この段階で用いる有名なフレームワーク4P分析があります。

4P分析等を用いて製品、商品の提供方法を考えていきます。また4P分析は自社目線での分析で、顧客目線の4C分析も並行して実施します。4P分析と4C分析については以下サイトで詳しく説明しています。

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現代で求められているマーケティング 社会志向

マーケティングの本質は非常にシンプルなもので、「誰に」「何を」「どう提供するか」を考える一連のプロセスだと説明してきました。

しかし顧客の価値観は時代とともに変化し、今までと同じモノを同じように提供していても顧客の満足は得られなくなりました。そのためマーケティングの手法は時代とともに変化しているのです。

量から質への変化

産業革命の時代はとにかく量が求められました。そのあと品質が求められ、今後は売り方の変化が進みました。そして現在は品質も売り方もある程度成熟しました。それでは次に求められているのは何でしょうか。現在は社会志向と呼ばれるものになっています。

すでに品質や機能性はほとんど同じになっていて、顧客の選ぶ価値が所有することで自己表現や自己実現や環境問題対策等の社会貢献になるかどうかを判断基準にしている考え方です。

環境への関心の高まり

ある製品を買うときその製品は何からできているのか?自然由来のもの? プラスチックの海洋問題などが問題になる等、消費者の心理は変化し、それともに企業も大きく方向転換しています。

ニーズを捉えた企業戦略の例

アップルは2030年までにカーボンニュートラル実現を掲げています。一見環境を配慮した行動に見えますが、本質は今後の顧客ニーズを捉えた戦略なのです。 このように顧客や世界の変化を認識したマーケティングはとても大事です

まとめ

マーケティングの本質と具体的な流れを見ました。

本質は「誰に」「何を」「どう提供するか」を考える一連のプロセスであり、それを達成する手段として、市場調査、ニーズ調査、競合分析があります。マーケティングをするといっても非常にやることが多いため「何をすればいいの?」と混乱することがありますが、マーケティング全体の流れを理解して、適切な分析や判断をしていくことが重要になります。

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