ポリスチレン(PS)とは【用途・特性】発泡スチロールだけじゃない

プラスチック・樹脂

皆さんはポリスチレン(PS)というプラスチックはご存じでしょうか。

実は容器・包装材を中心として、私達の身の回りでも非常に沢山使用されている材料です。

身の回りで一番分かり易いのは「発泡スチロール」です。発泡スチロールも実は、ポリスチレンからできている製品です。そのポリスチレンについて、誰でも、簡単に理解できるよう紹介します。

BizChem編集部

この記事では以下について解説します

・ポリスチレン(PS)の特性

・ポリスチレン(PS)の物性

・ポリスチレン(PS)の用途例

・ポリスチレン(PS)の成形・加工

ポリスチレン(PS)の特性

概要

ポリスチレンは、プラスチックの中でも比較的安価な「汎用プラスチック」に含まれます。非結晶性」の樹脂であることから、自然色は透明です。

実は様々な種類が存在する「ポリスチレン」ですが。大きく分けると2種類に分類されます。

  • 汎用ポリスチレン(GPPS)
  • 高衝撃ポリスチレン(HIPS)

最初に発明された汎用ポリスチレンは衝撃に弱いという欠点がありました。この衝撃性を改良するために、スチレンやブタジエンゴム等の添加材を加えたものが、高衝撃ポリスチレンです。

エチレンの1つの水素がベンゼンで置換されている「スチレン」を重合することで、ポリエチレンを得ることができます。

特徴

ポリスチレンを使用する上での長所と注意点を以下に示しました。

長所

・非結晶性であり、透明度が高い

・剛性が高い(硬い)

・電気特性に優れ、高周波特性が良い

・耐水性に優れる

・アルコール・酸・アルカリ等、耐薬品性に優れる

・流動性が良いので、成形性に優れる(成形しやすい)

・成形収縮率が小さく、成形時の寸法安定性に優れる

・接着。塗装・着色がしやすく、発色が良い

注意点

・汎用ポリスチレン(GPPS)は衝撃に弱い

・耐候性が弱く、変色を起こす

ポリスチレン(PS)の物性

ポリスチレンの一般的な物性を以下に示しました。

上に示しているのは代表的な物性値です。樹脂はグレードによって物性は変化します。あくまでも参考として下さい。

ポリスチレン(PS)の用途例

上でも記載した通り、ポリスチレンは食品を中止とした容器・包装材としての需要が最も高いです。その他、自動車・電化製品・日用品等用途は非常にたくさんあります。

  • 食品    食品パック(弁当・カップ・透明容器・フォーク・スプーン)
  • 電化製品  テレビハウジング・オーディオ・冷蔵庫内装部品
  • 自動車部品 メーターカバー・ランプカバー
  • 日用品   シャーペン軸・定規・照明カバー・定規
  • 包装関係(食品以外) 発泡スチロール・保冷容器
  • その他   玩具・医療機器部品等
食品容器・包装材としての需要

国内におけるポリスチレンのうち、食品容器・包装材としての需要は60%程度。そのうち非発泡が40%、発泡が20%程度の内訳になっています。近年ではデリバリー需要などの高まりから、食品用途での使用は益々増えてきています。

ポリスチレンの成形

食品を中心とした、容器・包装材としての需要が多いポリスチレン。発泡成形により、発泡スチロールなどの需要が高いのも特徴の一つです。

主に押出や射出成形としての役割が多いのがポリスチレンです。

主なメーカーを以下に示しました。

  • 日本ポリスチレン
  • 東洋スチレン
  • 大日本インキ

まとめ

ポリスチレンは大きく分けると2種存在し、汎用ポリスチレンと高衝撃ポリスチレンがあります。身の回りでも非常に多く使用されているポリスチレンは、食品向けの容器・包装材としての需要が最も多く60%程度。近年ではデリバリー需要などの高まりから、食品用途としての使用は益々増えてきています。

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