三井化学は総合科学メーカーの中でも国内3位の実績を誇ります。
平均年収1,000万円超えの超優良企業です。

・総合科学メーカーに魅力を感じている
・就活、転職で三井化学を受けようか悩んでる
そんな、就活生・転職活動中の方に向けて「簡単にわかりやすく企業研究」できる様に情報をまとめました。
国内総合科学メーカー第3位。世界的にもシェアの高い機能性材料が多数。自動車用PPコンパウンドは国内トップ。メガネレンズ材料は世界でも非常に高い評価を受けています。ポートフォリオ改訂により、付加価値の高い機能材料に注力しています。
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三井化学の概要
三井化学の情報
社名 | 三井化学株式会社 (Mitsui Chemicals, Inc.) |
創立年月日 | 1997年10月1日 (設立年月日 1955年7月1日) |
本社 | 〒105-7122 東京都港区東新橋一丁目5番2号 汐留シティセンター |
代表者 | 代表取締役社長 橋本 修 |
資本金 | 125,414百万円 |
従業員 | 18,780人(連結 2022年3月31日現在) |
国内製造拠点 | 工場7 |
国内販売拠点 | 本社、支店3 |
三井化学の採用情報
三井化学の採用情報を以下に示しました。前述した通り、三井化学は年収1,000万円以上、有給取得率も高く非常に魅力的な企業です。
採用人数(修士・大卒) | 91人 |
有給取得年平均 | 15日 |
平均年収(平均41歳) | 1,020万円 |
残業(月平均) | 20時間 |
初任給 | 博士 292,500円 修士 249,500円 大卒 231,500円 |
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グローバル企業
三井化学はグローバル化を積極的に進めている企業です。
三井東圧科学と三井石油化学工業が統合した三井化学発足当時1997年は海外売り上げ比率は17%程度でしたが、現在では海外売り上げ比率は全体の47%程度(2021年)になります。
これからも海外進出は進める方針であり、海外で活躍したいという方には非常に魅力的な企業です。

三井化学の事業内容
三井化学は総合科学メーカーの中でも国内3位と非常に規模の大きい会社です。2021年にポートフォリオ改定を発表し、現在では付加価値の高い機能性材料の開発に力を入れています。
世界的にみてもシェアが高い機能性材料を多数取り扱っており、メガネレンズ材料は世界でもトップ、自動車用のPPコンパウンドも国内1位、世界シェア2位の実力を誇ります。
幅広い事業を手がける三井化学の事業内容についてご紹介。
事業ポートフォリオの改定
三井化学では、長期経営計画の中で基本戦略を実行するための「事業ポートフォリオの改定」が行われました。
現在は「ライフ&ヘルスケア・ソリューション事業」、「モビリティソリューション事業」、「ICTソリューション事業」、「ベーシック&グリーン・マテリアルズ事業」の4つです。

ポートフォリオ改定後の売上は以下の様になっています。売上収益、営業利益ともにベーシック&グリーン・マテリアルズが最も高く、次いでモビリティソリューションが高いです。

ライフ&ヘルスケア・ソリューション
- ビジョンケア材料(プラスチックのメガネレンズなど)
- 不織布
- 農薬化学品(殺虫剤、除草剤など)
- オーラルケア材料(人口歯・義歯材料、接着剤量など)
三井化学のメガネレンズ材料は世界No.1の実績を誇ります。特に高い屈折率を持つ「MRシリーズ」は高品質で、軽くて薄いレンズを実現。
メガネレンズの材質は従来ポリカーボネート製がスタンダードです。しかし、米国で大手のメガネ取り扱いメーカーであるコストコ社では高品質な「MRシリーズ」を使用したレンズに切替が進んでいます。
紙おむつなどに使用される不織布についても、三井化学は世界有数のメーカーです。不織布とは、細長いプラスチック製の繊維を使用して布状にしたものの事です。東・東南アジアでは紙おむつの普及が普及し、高品質化が進んでいます。
また、三井化学は農業化学品にも力を入れており、水稲用殺虫剤は国内2位の実績があります。高性能な農薬の開発を進めることで、食料の安定生産に貢献しています。
モビリティソリューション
- エラストマー重合製品(エチレンプロピレンゴムなど)
- 複合材料製品(エンジニアプラスチック、PPコンパウンドなど)
三井化学の自動車材PP(ポリプロピレン)コンパウンド事業は、世界シェア2位であり、アジアでは1位の実力を誇ります。その技術力は米国でも高く評価されており、北米では約3割のシェアを持っています。
PPコンパウンドは安価で成形性の良いPPをベースに、エラストマー(ゴム)やタルク、ガラスなどを混ぜ合わせることで、剛性アップなどの機能性を向上させた製品です。
そのため、自動車のバンパーや内装・外装材に多数使用されています。
ICTソリューション
- 半導体・実装ソリューション(半導体製造工程用テープ、レジスト原材料など)
- イメージングソリューション(レンズ材料、反射フィルムなど)
- 電池材料ソリューション(キャパシタ用材料、バインダー材料など)
- コンパーティングソリューション(L-LDPEフィルム、バリアコート剤など)
半導体位製造工程に使用されるイクロステープは世界トップシェアを誇ります。シリコンウエハ裏面研磨時の表面保護テープで、半導体需要の高まりから、三井化学の半導体・実装ソリューションの高い成長率が期待されています。
三井化学の高機能包装用シーラントは国内トップ。臭いが少ないため食品向け用途に最適。密閉性が高く、透明で破れにくいことから、冷凍食品・液体・重要物の包装に採用されています。近年需要が増えている洗剤等の詰め替えパックは、廃棄物・運送コスト削減に繋がります。
ベーシック&グリーン・マテリアルズ
- 石化製品(エチレン、プロピレン、オレフィン重合触媒など)
- 基礎化学品(フェノール、エチレングリコールなど)
- ポリウレタン原料
利益の向上を目指し、高機能・ニッチ製品の強化を図っています。国内では高機能PPプラントの新設を進めています。高剛性のPP生産に貢献。高剛性のため、製品の薄肉化ができるようになり、自動車の軽量化やリサイクルが容易になるといったメリットがあります。
また、基礎化学事業は本州化学工業(株)を連結子会社化することで、クレゾール誘導品、ビフェノール、特殊ビスフェ ノール製品を強化しました。
■三井化学の環境対応
三井化学はサステナブルな社会を実現するため、サーキュラーエコノミーへの取り組みを強化しています。以下ではその事例を載せました。
バイオナフサを使用したバイオマス戦略
フィンランドのNeste社から、植物油廃棄物・残渣油を基に製造したバイオナフサを調達。
2021年よりバイオナフサを使用した、マスバランス方式を採用。フェノールやポリオレフィンなどのバイオマスプラスチックを展開しています。
マスバランス方式とは?
ナフサを製造する際、原料に化石原料由来とバイオマス由来を混ぜ合わせる方法。化石原料由来と、バイオマス由来の混合物。バイオマス由来を使用した割合に応じて、最終製品に割り当てることができる方法です。割り当てた製品は「バイオマス度100%」とみなすことが可能です。
「例えば、バイオマス由来の原料を20%使用した場合、最終製品の20%をバイオマス度100%とすることができます」

リサイクル戦略
2021年にBASFジャパンと三井化学が、国内におけるケミカルリサイクルの推進に向けた協業検討を開始しました。
バリューチェーン横断的な連携を通じることで、日本におけるプラスチック廃棄物のリサイクル課題に応えるケミカルリサイクルの事業化を目指し、検討を進めています。
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