受かる書き方のコツ!化学系研究職の職務経歴書【転職実体験】

キャリアアップ

転職活動をする上で非常に重要なのが「職務経歴書」です。職務経歴書は一番最初の関門となる書類選考から、最終面接まで使用されます。そのため、職務経歴書の完成度が高ければ、それほど内定率はアップします。

  • 化学系メーカーの研究職に転職したい!
  • 研究職向けの職務経歴書の書き方がわからない!

と言う方は必見!筆者が実体験を基に「受かる職務経歴書の書き方のコツ」を解説します。筆者が実際に使用した職務経歴書も併せて公開していますので、是非参考にして下さい。

この記事を書いた人

中堅化学メーカーで製造・研究開発・営業を経験。営業期間が長く、研究開発に戻りたいという思いから転職活動を開始。業界最大手の化学メーカーへ転職し、年収300万以上アップに成功しました。実体験を基にキャリアアップに関わる情報を発信。

職務経歴書は履歴書よりも重要

職務経歴書は「あなたがどんな会社に所属し、どんなスキル・経験を得たかを詳細にまとめた書類」のことです。

職務経歴書は書類選考の合否を左右するだけではありません。面接の際も、職務経歴書の内容に沿って面接が進められることがほとんどです。

もちろん履歴書も目を通されますが、履歴書はあなたの連絡先などの個人情報を記載したものです。そのため、採用後に企業で保管する書類という側面が強いです。

Tips

転職エージェントを利用していて、職務経歴書の完成度が高ければ「企業スカウト」が来るようになります。「企業スカウト」からの求人を受けると、より選考の通過率も上がります。私自身も内定は全て企業スカウトからだったので、やはり職務経歴書の作成には力を入れることをおすすめします。

職務経歴書を書く上でのルール

実は、職務経歴書には履歴書のような決まったフォーマットはありません。Excelなどで自身で作成することもできますし、最近では転職サービスのサイトで無料でフォーマットをダウンロードできます。「職務経歴書 フォーマット」で検索すれば直ぐに出てきますので、そちらのサイト活用すると便利です。

職務経歴書を書くときのポイントは以下の通りです。

  • 見やすいレイアウト
    見出しや表を使いわかりやすくします。A4で1〜2枚程度が一般的です。職歴が多い人でも3〜4枚程度までにおさえましょう。
  • シンプルで読みやすい文章
    文章は長くなりすぎないようにしましょう。可能なところは箇条書きで簡潔にまとめます。
  • 分かりやすいキーワード
    興味を惹けるような経験・知識・能力を意識して簡潔に。伝わり難いような専門用語はシンプルな言葉に置き換え可能か心がけましょう。
  • 具体的なエピソードを盛り込む
    自己PRなどでは分かりやすさ・説得力を持たせるためにも、具体的なエピソードが重要です。例えば「特許出願を頑張っていました」よりも「毎年3件以上特許出願していました」の方が具体性があって分かりやすいはずです。

職務経歴書の書き方(見本有り)

ここからは実際の職務経歴書の内容について説明していきます。以下には筆者が実際に使用した職務経歴書を載せています。一部伏せ字や簡素化していますが、ほぼ私が使用した通りのものを載せました。

私の場合、営業から研究開発への転職だったため、少し異なる部分もあるかもしれません。しかし、アピールするポイントなどは基本的には大きく変わらないはずなので、是非参考にしてみて下さい。

職務経歴書

作成日:20○○年○月○日
氏名:◯◯

【職務要約】
「製造・開発・営業の経験を武器とした多角的な戦略」
入社1年程は製造研修により、○○製造を一貫して習得しました。その後、樹脂製品全般の開発・設計に携わりました。メインでは困難と思われていた導電性樹脂素材の開発に尽力し、企画から試作評価までを担いました。現在はジョブローテーションの一環として営業兼、技術営業を行っています。技術的なアプローチを軸とした営業に注力することで、部所内で最も売上が大きい地区の担当を任されるまでに至りました。


【職務経歴】
■20◯◯年◯月~現在 ○○株式会社
 □事業内容:○○メーカー
 □資本金:◯◯百万円 売上高:◯◯百万円(◯◯年◯◯月) 従業員:◯◯人(単体 ◯◯人) 一部上場

期間担当業務・担当製品環境/ツールメンバー/役割
◯◯年◯月

◯◯年◯月
【◯◯全般の製造】
■製造現場研修(◯◯)
 □◯◯原料の練りから出荷までの作業を一貫して習得
■各種工場設備
   ・◯◯練り
 ・◯◯成型
製造研修
◯◯年◯月

◯◯年◯月
【◯◯技術部 ◯◯配属】
■エンジニアリングプラスチック材料(取扱樹脂素材記載)
 □導電性◯◯の開発、食品分野向け◯◯の試作評価に注力
  ・新規素材開発
  ・製造、製品設計
  ・試作、評価
■自動車向け◯◯(◯◯と金属の複合製品)
 □新規◯◯の評価、品質管理
  ・試作、評価
  ・製造設計
  ・金型設計
【役割】
 ・メインの◯◯は◯◯成形によるモノマーからの重合を行います。
  その他の材料は原料をコンパウンドし、成形します。
 ・新規製品開発として自身がメインとなり、導電性○○の開発に
  注力しました。
 ・各種開発に必要な評価試験方法を習得しました。
【ポイント】
 ・目的達成のためには社内のみに捕らわれず、社外へのアプローチも
  積極的に行いました。根気強く開発を続けることで、導電性◯◯の
  製品化に結びつけました。
■成形設備
 ・◯◯成形
 ・◯◯成形
■各種試験機
 ・引張試験
 ・衝撃試験
 ・圧縮試験
 ・体積抵抗試験
 ・SEM
 ・メルトフローレート
 ・3次元測定器
■図面作成
 ・2D-CAD
開発・設計担当
(◯◯人)
◯◯年◯月

◯◯年◯月
【○○営業部 ○○配属】
■エンジニアリングプラスチック材料(取扱材料記載)
 □メーカー、成形メーカーへの拡販活動
  ・メーカー技術打ち合わせ
  ・メーカー、商社への勉強会
■○○成型品
 □メーカーとの綿密な打ち合わせによる成形品立ち上げ
  ・メーカー技術打ち合わせ
  ・メーカーへの勉強会
【役割】
 ・素材、加工品の両方を扱うため、大手メーカーから、個人の成形業者まで
  多岐に渡る営業活動を行いました。
 ・西日本地区におけるグループ子会社へのマネジメントを行いました。
 ・生産、技術、物流、グループ子会社等幅広い部所との調整、とりまとめに
  対応しました。
【ポイント】
 ・技術時代に培った知識と人脈を駆使することで、技術的なアプローチ
  を軸とした営業を心掛けました。
■○○担当
 ・西日本全般担当
■主な業界(営業先)
 ・電子、機械
 ・化学
 ・化粧品
 ・工作機械
 ・建機
 ・製罐
 ・造船
 ・水耕栽培
営業
(○○人)

■活かせる経験・経験・技術
・モノマーの重合や、樹脂のコンパウンドによる材料設計。
・製品開発における企画から試作、評価、製品の販売。
・社内外における幅広い部門におけるとりまとめ・調整。
・CADによる簡単な図面の作成。簡単なCAE解析
・LC-MS、GC-MS、NMR等の各種化学分析

■資格・スキル
・普通自動車免許証(◯◯年◯◯月)
・甲種危険物取扱者免状(◯◯年◯◯月)
・フォークリフト運転技能講習修了(◯◯年◯◯月)
・玉掛け技能講習修了(◯◯年◯◯月)
・床上操作式クレーン運転技能講習修了(◯◯年◯◯月)

■大学時代の研究
大学時代は実験と計算を併用し、○○効果を考慮した反応解析を行いました。
 実験:反応に必要なエネルギーや進行速度を実測
 計算化学:溶媒中での反応の推移を可視化(研究室で開発した新規計算法を使用)
 2つの観点から解析することで反応のメカニズムをより理論的に研究しました。反応効率の改善や新規反応設計を行うことが目的です

■自己PR
・導電性樹脂素材の開発・設計
「どんな困難な状況でも諦めずに努力し行動します」
精密機器、電子部品の需要が高まる近年、導電性樹脂素材は今後大きな需要が見込まれます。抵抗値の調整が難しく、一度流れてしまっていた開発テーマでしたが、自身がメインとなり、製品の企画から試作評価までを担いました。セミナーへ参加し、講師への相談を通して添加材料を選定。1週間以上泊り込みで工場での試作を行い、材料設計を行いました。開発における粘り強い取り組みを評価され、配属1年目にして全社対象の成果報告会で発表をし、表彰されました。

・技術の知識を武器にした営業戦略
「苦手意識を克服し、長所を活かした戦略」
部門長から推薦される形で営業配属となりましたが、職種の違いから勝手がわからず当初は非常に苦心しました。そこで、技術で培った知識を軸にした戦法に切換え、ユーザー設計担当者への営業を積極化。材料選定から、CAE解析を駆使したアプローチにより営業1年目にして大手○○メーカーへ20,000千円以上の新規スペックインを達成。現在では部所内でも一番売上が大きい、西日本全ての地域を任されるまでに至りました。今年は新規として年間売上の◯○%に該当する100,000千円以上の開発案件を任されています。

・コミュニケーション
「有力商社とタッグを組み、100人規模の勉強会開催」
営業としてもう一つ注力したのが、有力樹脂商社との関係性構築でした。当初は弊社の取り扱って頂いている製品も少なく、信頼を得られていませんでした。しかし、粘り強く毎月欠かさずの売上報告会、製品勉強会を行うことで信頼を構築しました。昨年は部所で初の試みである、○○を対象とした勉強会の企画・運営を行いました。樹脂商社とタッグを組むことで合計92名の方に出席頂けました。非常に好評で毎年の行事とすることとなりました(今年はコロナの影響で延期となりました)。

置かれた環境下で自身にできる仕事を精一杯全うしてきました。仕事への責任感、粘り強さは上司からも太鼓判を押されています。その中で常に目指してきたのは、技術者としてプロフェッショナルになることです。貴社ではその目標が叶うと感じております。ぜひ一度面接をお願いいたします。

職務経歴書の各項目を解説

上の職務経歴書を基に、各項目について解説します。私が記載した際のポイントなども併せて解説します。

職歴要約

あなたの職歴をできるだけわかりやすく伝えましょう。あなたの仕事やアピールポイントにキャッチフレーズを付けるイメージで書くことがコツです。2〜3行程度に簡潔にまとめられるようにしましょう。

職務経歴

あなたが「どこで」、「どのようなこと」をしてきたかを分かるよう、具体的に書いてください。在籍期間・会社名・規模・事業内容・携わった業務の内容について記載しましょう。

ポイント

私の場合、携わった業務が少しニッチな分野だったため【役割】・【ポイント】を付け加えて、補足説明+PRできるようにしました。研究開発の期間が短かったため、加えられるものはとにかく加えました。また、営業の職歴についても開発経験を活かした営業スタイルに注力したことをPRしています。

活かせる経験・知識・技術

仕事を通して、実際に経験したことや知識・技術を記載します。転職したい先にマッチするような経験などを記載できると良いです。

資格・スキル

実際に転職したい先に関連するような資格を持っていれば必ず記載しましょう。特許や論文など書ける項目がある方は、加えるとなお良いと思います。

大学時代の研究

職歴が短かったり、大学時代の研究が希望の分野に関わってくる場合は記載しましょう。

自己PR

あなたのPRポイントについて、要点をまとめて記載しましょう。あなたの強みを理解した上で、以下のような内容が盛り込めると良いです。

その際、具体的な数字やエピソードを加えられるとより説得力が増し、あなたの人物像も見えてきます。

  • 主体的な行動
    不具合などに対して、あなたがどのように考え、どのように乗り越えたか。自主的な提案や行動した内容を書けると企業側からの印象も良くなります。
  • チームワーク・協調性
    研究職においてチームワークは非常に重要です。それは、一つの製品を開発するためには、営業や生産などとの連携が欠かせないためです。他部署や社外と連携して開発を進めたなどの経験が書ければ印象アップです。
  • マネジメント
    転職する年齢にもよりますが、企業側は最終的には管理職の様な、マネジメントをする立場の人材になって欲しいと考えています。後輩の育成経験や、プロジェクトリーダーの経験などが書ければ印象アップです。既に管理職であれば、その経験を書きましょう。

まとめ

職務経歴書は「あなたがどんな会社に所属し、どんなスキル・経験を得たかを詳細にまとめた書類」のことです。職務経歴書は書類選考の段階から、最終面接まで使用されるため、転職活動において非常に重要です。

読み手のことを考えて、出来るだけ簡潔にわかりやすく作ることが大事です。自己PRでは、あなたの強みを軸に、具体的なエピソードを交えて説明できる様にしましょう。

職務経歴書が完成すれば、転職活動は6割は進んだと思って頂いて大丈夫です。この記事を参考に、内定率アップを目指して下さい。

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